「おいしいことなど徒然と」

社長ブログ

ヒッチコック読んだり見たり

20231228

サスペンスの巨匠、スリラーの神様。

「ヒッチコックの映画術」という映画、予告を見て面白そうだと思い、観に行きました。ヒッチコック本人があの世から自作の映画技法を語る、という趣向です。そんなことあるかい、と思う方は観てみて下さい。ちなみに私はヒッチコック自身の話す声は殆ど聞いたことがありません。


ごく初期のものも含めて多くの作品が登場し「逃避・欲望・孤独・時間・充実・高さ」という6つの観点で凝らされている工夫を解説しています。例えば時間に追われている人にとって、物事がスムーズに進まないことはとてもイライラします。その感覚を観客にどう見せるか。


あるいはヒッチコックお得意の俯瞰。画面の構図で不安や孤独を示し、すべてを見通している全能感までを示す。…みたいなエピソードをたくさん詰め込んだ映画でしたが、正直言ってやや退屈でした。ご本人(ということになっている)の単調なナレーションは眠気を誘いました。


wikipediaによれば彼は53の長編映画を監督していて、いま数えたら私はそのうちの22作品を観ています。まあまあ観ている方でしょう。学生時代には時折リバイバルされる旧作を好んで観たし、BSでもしばしば放送されています。イギリス時代のものは殆ど知らないので、ぜひBSでやってくれるといいのですがね。


ヒッチコック作品をランキングしたサイトは実にたくさんあり、人気を裏付けています。「サイコ(60)」「鳥(63)」「裏窓(54)」あたりが上位の常連になっています。これらも傑作だと思いますが、私の好みでベスト3を選ぶならば、

 1、めまい(58)
 2、知りすぎていた男(56)
 3、レベッカ(40)

となるでしょうか。「めまい」の謎と失われたものへの喪失感は極めて印象的でした。色彩も素晴らしい。「レベッカ」は学生の頃リバイバルで観て大変感銘し、その当時は過去に観た映画のベストワンと思っていましたが、長らく観ていないのでもう一度観てみたい。いまなら、そこまでとは思わないかな?


「知り過ぎていた男」はサスペンスとユーモアの同居がうまくできています。コンサートでのシンバルの一撃を合図に暗殺が行われるというのが面白い。シンバル奏者の延々と休みが続くパート譜の大写しを見て苦笑しない打楽器奏者はいないでしょう。誘拐された子供が母の歌声に応える場面、胸が締め付けられます。

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