赤そばの里日々雑記
20231016
秋の里を彩る真っ白いそばの花。この辺りでは休耕田でそばを栽培している田んぼが数多く、一面に咲く可憐なそばの花は「かすみ草」を思わせるような美しさです。
最近では白い花だけでなく、赤いそばの花も時折見かけるようになりました。赤そばを集めて咲かせているそば畑もあるとは聞いていましたが、これまで見る機会がなかったのです。新聞に載っていたみごとな赤そば畑の写真を見て、行ってみたくなりました。
上伊那郡箕輪町上古田。里から西の山へ向かって田んぼの中を走り、駐車場に車を停めて林の中を数百メートル歩くと、突然目の前に広がる一面のピンクの絨毯。陳腐な表現ではありますが、まさにそんな感じなのです。視界の全部がピンクに染まっています。林の中にぽっかりと別世界が降ってきたような。東京ドームほどの広さだそうですが、それよりもっと広く感じます。
これは、ちょっと驚きましたね。人も結構大勢出ていて、何人かの知人にもお会いしました。皆さん新聞を見てきたのかな。
赤そばはヒマラヤの標高3800メートルの所から、信州大学の著名なそば博士、氏原教授が持ち帰ったものです。宮田村でスチール家具を製造するタカノ株式会社と共同で品種改良し「高嶺ルビー」と名付けられました。山間の遊休地を利用してこの「赤そばの里」を開発したのだそうです。
花は赤いですが、出来上がる蕎麦が赤っぽいわけではありません。現地の立て看板によれば、赤そばは観賞用に育てられているもので、そばの実の収穫量は普通のそばの1/3くらいなのだとか。
みごとな眺望に感心しました。今シーズンはこれでおしまいだと思いますが、来年以降機会がありましたら、ぜひ。
関連リンク: 信州伊那高原赤そばの里(箕輪町ホームページ)