風評に負けない日々雑記
20230829
東京電力福島第一発電所からの処理水の海洋放出が始まりました。震災から13年、遅すぎたくらいだと思っています。以前からこの件については強い関心を持って見てきました。
処理水によって海や水産物が汚染されることはありません。この件は既に、科学で決着がついています。放出される処理水は厳しい安全基準をクリアできる数値まで放射線物質を除去され、さらに海水で希釈されています。国際原子力機関IAEAが放出へのプロセスと処理水の成分を審査し、影響は無視できると判断しています。処理水の放出は、安全、かつ避けて通れないものです。
この事実を認めたくない人たちが、残念ながらまだまだ大勢います。その中には、内心では理解していながら自らの主義主張や政治的利益のため科学を無視している人たちも少なくありません。
現地の人々が危惧しているのは風評被害です。不安感です。情けないことに、不安感を煽ることが義務だとでも思っているようなメディアがいくつもあり、復興の足を引っ張っています。政府や東電の説明不足のせいで風評被害が懸念されるなどと言いながら、自らが風評を作り出しているのです。
何だかよくわからないけど、危ないと言ってる人がいるから危ないのかもしれない。わざわざ心配なものを買って食べることはないよね。…こういう方の不安感を取り除くために、リスクの正しい理解のために、メディアのするべきことは山ほどあるはずです。それを果たそうとしない新聞社やテレビ局が、社会の公器などとよく言ったものだ。
当社は東北産の鮮魚などを扱う仕入ルートがなく、積極的に福島や茨城の魚介を販売して地元の漁業者を応援することが今のところできません。せめて食べて応援したいと思います。嬉しいことに放出翌日の福島県内の魚市場では、値崩れすることもなく普段通りの競りが行われたそうです。
中国の汚らわしい嫌がらせについては取り上げるのも不愉快で、ここには書きません。あたふたすることは、ない。