「おいしいことなど徒然と」

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バベットの晩餐会(2)読んだり見たり

20230216

…食が人に幸せをもたらす楽しさ。

姉妹は貧しい人たちに施しとして食事を提供していました。それはパンとビールを混ぜてこね回したどろどろのポリッジ(お粥)みたいなもので、見るからに食欲をそそらない代物でした。貧者たちも感謝はしていたのでしょうが、あまり嬉しそうではありません。


バベットが姉妹のもとへ来て、日々の仕事を教わる場面。姉妹にお粥の作り方を教わり味を見て「ふむふむ」といった顔で小さくうなずきます。顔をしかめるなんて失礼な仕草はしていませんよ。そののち、やりくり上手なバベットのおかげで施しの内容は向上し、貧者たちも食事を楽しみにするようになります。バベットの留守中に姉妹が以前通りのお粥を提供したら、彼らのがっかりしたこと!


晩餐会でバベットが作り上げた凄い料理について、もちろん書きますが、また次回で。


…長い年月を経た、実らなかったラブロマンスの行方。

姉マーティネに恋をした若い士官ローレンス。家柄も良く将来を嘱望されていたのに博打や放蕩に明け暮れていたローレンスは、田舎で頭を冷やすよう命じられます。彼は姉妹の清貧な生活を見て自らを省み、今の自分は彼女にふさわしくないと身を引き、軍人としての鍛錬に励むようになります。


妹フィリパに恋をした有名歌手アシール・パパン。彼はフィリパの美しい歌声に惚れ込み、歌のレッスンを始めますが、だんだん熱が入りレッスンなのか愛の告白なのか怪しい雰囲気になってきます(レッスン曲がドン・ジョヴァンニですからね)。フィリパも自身の気持ちが揺らいでくることを恐れ、レッスンの継続を断ります。パパンは傷心を抱いて村を去ります。


ローレンスとパパン、そして相手を憎からず思っていた姉妹のほのかな恋はあっさりと終わりますが、この二人の男性は物語に大きな役割を果たすことになります。


将軍となったローレンスは偶然晩餐会の会場に同席することになり、マーティネと数十年ぶりの邂逅を果たします。生涯独身を貫いた二人は、相手の存在が自分の人生に果たした大きな役割を思います。愛はいつしか深い尊敬に姿を変えていたのです。


革命ですべてを失ったバベットを姉妹に紹介したのはパパンでした。彼は有名料理人として売れっ子だったバベットのファンだったのです。村では以前とは大違いの貧しく質素な生活となりましたが、バベットは縁を結んでくれたパパンに感謝して、この環境で自分のベストを尽くし続けます。


以下、次回に。…

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