銀行合併日々雑記
20220930
長野県下を揺るがした大ニュース。「八十二銀行と長野銀行が経営統合」ですって。ここ数日、他のことそっちのけで国葬の記事ばかり書いていた地元紙もさすがに、29日の朝刊で大きく扱っています。
---------------------------
(信濃毎日新聞)ともに長野県が地盤の八十二銀行と長野銀行は28日、両行の経営統合について基本合意したと発表した。同日に開いたそれぞれの取締役会において決議した。
2023年6月1日をめどに株式交換により、八十二銀行を完全親会社、長野銀行を完全子会社とする経営統合を目指す。株式交換から2年後をめどに合併することが基本方針。
---------------------------
衝撃的ではあっても、想像もしなかった…とまでは言えません。メガバンクだって合併するのですもの、地方銀行の世界で同じようなことが起こっても不思議ではないのですが、そうは言っても身近な金融機関でライバルであった2行が一緒になるというのは感慨を覚えます。
規模では八十二銀行の方がかなり大きく財務体質もより充実しています。長野銀行も決して業績が悪いわけではないですから、救済ではないと八十二の頭取は記者会見で明言しています。優秀な行員の確保を狙っているといいますが、目指すのが店舗統合を含む合理化なのはまあ誰でも想像しますね。
八十二銀行が長野銀行を子会社にしてから吸収するのです。長野銀行と取引のある企業は何らかの影響を心配しておられるかもしれません。不安を取り除けるかどうかは大事なところです。当社は八十二銀行と長いお付き合いで、影響はまずないと思っています。
みずほ銀行がシステム統合に失敗し大きなトラブルを連発している事例がありますから、この点、他山の石として慎重に進めていただきたいものです。
両行の駒ヶ根支店は、写真のように隣りあっています。長野銀行の方が建物はかなり新しい。渡り廊下か地下トンネルで連結すれば簡単に統合できると思いますが、いっそこれを機会に駐車場スペースを広く取り、地域のイベントなどに開放していただければ、市街地活性化に大変寄与すると思われます。統合に向けてこれから山のような擦り合わせが行われるでしょうが、このような視点も取り入れていただければありがたいことです。