気球に乗って地球を見る日々雑記
20201129
少し前の話題ですが、飯田市の高校生が飛ばした気球が8年ぶりに帰ってきたという、ちょっといい話。。
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(南信州新聞)2012年に旧飯田工業高校機械科3年の生徒8人が試みた「気球による成層圏からの撮影」で、行方不明になっていた機材が8年ぶりに発見され、15日、当時のメンバーが飯田OIDE長姫高校に集まり、データを取り出して映像を確認した。カメラにはきれいな地球の曲線が収められており、生徒たちは撮影の成功を喜び合った。
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よくぞ戻ってきたものです。回収のためにGPSをセットしていたものの、着地する前に通信圏外となりどこに落ちたかわからなくなっていました。落下点とおぼしき場所を一日かけて探したが見つからず(一日では無理ですな)諦めていました。それが8年後、森林管理の業者によって埼玉県の山中で偶然発見され、無事戻ってきたとのこと。いや良かったですね。
下記リンク先に、専門家の方の簡単な分析と、全飛行のノーカット撮影動画がありますので、ぜひ(お暇な方は)ご覧ください。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2011/24/news051.html
私も、飛ばしとばしで見てみました。カメラがくるくる回って酔いそうですが(ジャイロか何かつければ良かったのかな?)ずんずんと高度を上げ、地球の丸みが感じられるくらいの高度まで昇ってゆきます。高度32㌔ぐらいまで到達しているそうですから、私達の乗る飛行機の3倍くらいですね。
1時間41分後に気球が破裂し、パラシュートが開いて落下し始めます。落ちていく方がカメラが揺れず見やすいのは皮肉です。富士山などもはっきり見ることができます。最後は木に引っかかって撮影終了。全行程2時間32分の空の旅でした。地面に落ちなかったというのがミソで、このおかげで装置が腐食することなく8年たっても無事に映像を見ることができたそうです。
成層圏は宇宙とは言えないらしいですが、これだけ昇れば立派です。時間こそかかったものの、放ったカメラが無事戻ってきて、画像を見た元高校生たちの嬉しさは私達の想像を超えるものでしょう。
飯田工業高校は2013年に飯田長姫高校と合併し、今は「飯田OIDE長姫高校」となっています。TVで現在の学校名を読み上げた番組を目にしなかったので、読み方のわからない方もいらっしゃるでしょう。「オーアイディーイーおさひめ」です。我が国の公立高校の名前にアルファベットが使われるのは初めてだったそうです。由来は、検索してみてください。
関連リンク: 8年ぶりにカメラ発見(南信州新聞)