ナイアガラ食べもの
20200930
ぶどうの季節です。といっても、今年はもう終わりに近いかな?この辺も産地ですから、方々でぶどう園の看板が賑やかです。
信州産高級ぶどうの代名詞は以前なら巨峰でしたが、一粒一粒皮をむいて食べるのは面倒でした。皮離れの良い、あるいは皮ごと食べられる品種、シャインマスカット、ナガノパープルやフジミノリなどに取って代わられているようです。最近はこの世界も新しい品種が目白押しで、追いつけません。
普及品のぶどうとしては、デラウエアとナイアガラが代表格でした。どちらも健在です。しかしながら、デラウエアの小ちゃな粒を一つ一つむしって口に入れるのは、今の私にはけっこう面倒ですね。年齢とともに気が短くなってきたのかな。
そこへいくとナイアガラは、皮離れが良く粒もほどほどのサイズで、いいと思います。昔から好きでした。高校卒業し東京へ出て、スーパーで見慣れた黄緑色のぶどうを買って食べてみると、皮が身とくっついて、むしゃむしゃ食べられないではありませんか。よく見ると「ネオマスカット」と書いてある。まったく似て非なるぶどうです。
ナイアガラは長野県はじめ寒冷地の特産品種で、皮が薄く保存がきかないため東京にはほとんど出ていなかったのです(たぶん今でも)。調べてみると生食するより、ジュースやワインの原料として使われることが多いとか。塩尻周辺ではナイアガラを使った甘口ワインがよく作られています。
果実はとても甘く、独特の芳香があります。皮と身の間のちょっぴりヌルヌルしたところがとても美味しい。
先日、妻がたくさん買ってきておいしくいただきました。高級ぶどうもそれは美味しいですが、ナイアガラは高貴な味とは言えないまでも、親しみやすく懐かしい味です。信州の秋を彩るのにふさわしい。遠方の方、機会があったらどうぞお試しください。