牡蠣とマデイラ 飲みもの、お酒
20200831
魚屋さんで大きな岩牡蠣を買い、夕餉の主役に。。
昔、自分で殻を剥こうと軍手とドライバーとトンカチで1時間半格闘したことがありました。今は魚屋さんに剥いてもらいます。美味い!
お酒は何を合わせるか。岩牡蠣の豊潤濃厚な味を受け止め、キレの良い後味を楽しむならば、日本酒一択です。白ワインは山岡士郎こと雁屋哲が言うほど合わないとは思いませんし、なかなかの相性のものもありますが、日本酒と合わせたまろやかな味わいはまさに口福と言っていいでしょう。
以前立寄った東京の酒屋さんで、棚に並んだボトルに興味深いPOPがついておりました。曰く、牡蠣に合うワインを選ぶコンテストで優勝した逸品だと。それが、マデイラなんですよ、マデイラ。へえ、これは想像もしなかった取り合わせです。
マデイラMadeiraはポルトガル領マデイラ島で作られる酒精強化ワインです。同種のものにポルトやシェリーがあります。発酵途中に蒸留酒を加えることで独特の風味が生まれ、多くは甘口で度数が高く、デザートワインとして、あるいは料理にも使われます。当社でもいくらか扱っていますが、ほとんどは料理用だと思います。
この甘い代物を生の牡蠣と合わせると、どんな味になるのでしょうか。興味津々、件の優勝ワインを購入してしばらくそのままにしていたのですが、開封してみました。
面白い取り合わせです。まったく邪魔しない。マデイラの甘い香ばしさが牡蠣の味を上手に包み込んでいます。ただし普通に口に含むと酒の味が圧倒してしまうので、チビチビ舐めるくらいがいいですね。後で調べたら、マデイラを醤油をかけるみたいに牡蠣に直接ふりかけてもいいらしいです。
このお酒はBlandy社のDuke of Clarence。優勝したというのはワインコンプレックスによるオイスターワインコンテストのことかと思います。オイスターバーの店主らが審査員となっている国内のコンテストですが、過去3年の記録にこのマデイラ、載っていないのですが…同じインポーターの別のマデイラが「ベストオイスターワイン」や「ベスト岩牡蠣特別賞」を取っていますので、その間違いだったかもしれません。
牡蠣には常にマデイラとは言わないまでも、時には目先が変わっていいですね。生牡蠣のためにご家庭にマデイラをぜひ1本、とはなかなか言いにくいですが。なおマデイラは開封しても結構日持ちします。
関連リンク: ワインコンプレックス