もう奇跡じゃない日々雑記
20190928
本欄の読者の方から「ラグビーワールドカップのネタは書かないの?」と訊かれました。ラグビーは好きですからどこかで書くつもりだったので「こんどアイルランドに勝ったら書こう」と返事をしました。いやまさか、本当に勝ってしまうとは。
今日は仕事だったので夕方の試合開始には間に合いません。結果を見ずに録画を見て楽しもうと思っていたのです。ところが偶然結果を目にしてしまい、地団太を踏むことに。勝ったのだもの、文句を言っても大人げないか。
そういうわけでビールを用意し、仕切り直しで試合を最初から観戦です。
良いゲームでした。先日のロシア戦のドタバタが嘘のよう。特にフォワード陣、リザーブのリーチ主将が出てきてから雰囲気が変わりました。前半2トライを奪われ、敵ながらさすがだと思いましたが、何度かいい場面を作り、ペナルティキックで一歩一歩取り返し、9-12で折り返し。何だか前評判ほどの力の差はないようにも見えます。
後半はさらに日本代表の見せ場が続きます。相手の攻撃を鋭い出足とハードタックルで止め、力強いフォワードの突進で陣地を奪い、連続攻撃でチャンスをうかがいます。相手守備を見事に崩し途中出場の福岡堅樹が左隅に逆転のトライ!
福岡はその後も相手ボールをインターセプトし、あわや独走トライかという見せ場を作りました。フィジカルでアイルランドにまったく引けを取らなかった日本代表、後半は相手を無得点に抑える堂々たる試合ぶりで、結局19-12で勝利を手にしました。姫野、具、堀江らの活躍が光りました。
4年前のワールドカップで南アフリカに逆転勝ちし、ラグビー史上に残る大番狂わせを演じてから、ここまで前回をも上回る猛練習を重ね、さらにチームの底力を上げてきました。こうして優勝候補を食って見せた日本代表。NHKのアナウンサーは「もう奇跡とは言わせない」と名セリフを吐きました。
この豊原謙二郎アナ、前回大会の南ア戦でも実況を担当し、最後の劇的な逆転トライに絶句して(意図的なのか、感極まって泣いてしまったのか。後者に違いないと思う)視聴者の感動を呼び起こした人です。こんなビッグゲームを二度も担当するとは、何か持ってますよね。
これでリーグ戦突破も見えてきました。サモア、そしてスコットランドを相手にどんなゲームを見せてくれるでしょうか。